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2012年8月29日 (水)

読み終はつた本

武者小路 実篤 「友情」

詳細はこちらに投稿したがhttp://blog.goo.ne.jp/liebe-kdino-schumi/e/cab667e09f757e5d8b7630f4d5d557d0

現代人が読むには、関心を引くのはまず、社会通念であらう。 明治大正の時代の恋愛、人付き合い、結婚といふものが現代とだう違ふのかは注目するところである。

その次に感じるのは、この時代は「文明開花」として西洋の文化他が日本に流れ込み、日本人は日本は西洋より劣等であると思ひ、西洋に追ひつけ追ひこせの精神状態にあるのである。

ゆへに、作品の中でパリやイタリアの芸術家たちにあこがれる場面が出てくるし、西洋に行き西洋を見たいといふ願望が高まつてゐる当時の人々の思考を主人公たちが語つてくれる。

200年も経つと、西洋が日本文化を持ち上げ日本にやつてくるのであるが・・・・ 現代を思ふと主人公たちに「日本は実は一番素晴らしいのだよ」と言ひたくなつてくる。

そして、主人公たちが「偉くならう」と目標を掲げて生きていくことを誓ふ場面が出てくる。西洋に劣等感を抱きながらも、勉強して偉くなつてゆかふといふ前向きの精神が垣間見られるのである。

この精神で明治大正の日本人たちは頑張り、大戦に打ち勝ち日本を西洋の植民地になることから護つてきてくれたのではないかと思ふ。それは、敗戦後の日本人に長らく欠けてきたものであり、これからの日本人が是非とも取り戻さなければならないものである。

この小説は現在の人間が読むと、作者が思ひもしなかつた「効果」をもたらしてゐるのである。

明治大正時代の作品を少しずつ読んでゆかふと思ふ。

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